第26章 木登りとサクラと修行
『何のようですか?』
私は背後に現れた気配に、振り返らずたずねた。
私は今、修行で使った森で木の枝に腰掛けていた。
「気付いた?」
カカシは気配も消さずに現れた癖にそんなことを言う。
私は黙ったまま空を見ていた。
「流は、今幸せ?」
黙っているルミに、カカシは何と言えばいいかわからずそうたずねた。
何か辛いことでもあったの?と聞きたかったがなんとなくできなかった。
『…………、まぁ、幸せですよ?』
私は、唐突なカカシの問に間を開けてしまったがそう答えた。
『ナルトやサスケ、サクラに先生、それから、砂の里にいる大切な人達……皆に出会えた。それだけで幸せです。
わ、俺は、その人達をこれから起こる全ての不幸から守りたい。』
一瞬、私と言いかけ、慌てて俺に直してそう言った。
カ(この子は、他人の悲しみを自分の悲しみとして感じているのか?だから他人を幸せにすることにこだわって……?)
カカシはルミの闇を知ることは 出来なかったが、何となく彼女の本質を垣間見たきがした。
「そっか。……にしても、オレに会えたことも流の幸せに含まれてる何て、ちょっと意外だね?」
カカシのその言葉に私は首をかしげた。