第26章 木登りとサクラと修行
「流、ちょっとこい、話したい事がある。」
木登りの修行をしていた私は、カカシに呼ばれた。
(どうしたんだろう?)
私は呼ばれる理由が分からないままカカシの後についていった。
「単刀直入にきく。流お前は何者だ?」
カカシは修行する三人から少し離れたところまで来ると私にそう言った。
(ヤバい、私、流として怪しまれるようなことやっちゃった?)
私は、内心焦りながらも冷静を装う。
『え、何者って?』
私は取り敢えず惚けてみることにした。
「お前、俺が写輪眼を発動させた時、移植だと言ったな?」
カカシがそう言って私を探るように見てきた。
(あ、あれ、聞こえてたのか。)
私はなぜカカシがこんなことを言い出したのかわかって安心した。
どうやら、うちはルミだとばれたわけではないようだ。
『やっぱり移植だったんですね。
俺は、写輪眼をもつ、うちは一族の唯一の生き残りがサスケだと聞いていて、一族でない先生が写輪眼を持っている理由が移植じゃないかと予測しただけですよ。目に傷もあったし。』
私は思い付いた言い訳を披露した。
我ながらうまい言い訳だと思う。
「………。
なんだ、そう言うことね。」
カカシはまだ疑っているようだったが、一応納得したようで、私に修行に戻るように言うと、自分はタズナの家に向かった。