第24章 サバイバル演習
『サクラ。』
私はサスケを探しに行こうとするサクラに声をかける。
『これは遊びじゃないんだ。恋愛したいなら忍でなくてもできる。
…考えて見て。もし協力する気になったらいつでも呼んで?』
私はそう言ってその場を去る。
そして、次はサスケの気配を探った。
『サスケ。』
見つけた気配に、近づいて声をかけると、苦難を突きつけられた。
「流か。何のようだ?」
サスケは声をかけたのが私だとわかると苦難を下ろす。
『一瞬に鈴を取りに行こうと思って誘いに来たんだ!』
「断る。足手まといだ。」
サスケは即座にそう答える。
(本当、可愛げなくなっちゃって。)
私は溜め息をついた。
『確かにね。足手まといかもしれない。でも、だったらサスケ、強いサスケが俺たちをカバーするくらいのきがいを見せたら?俺たちは班なんだぜ?』
私はそう言って説得しようとする。
「俺は強くならなきゃいけないんだ! 独りで、あいつを殺す為に!」
サスケが私を睨みながらそう言った。
『サスケ、疑うことを止めてはいけない、お前の思っていることが全てとは限らない。』
サスケを説得できないとわかった私は、演習と関係ないことを言ってその場を後にした。
(そう、全てが本当とは限らない。疑って疑って、真実にたどり着け。)
私は、前世で結局たどり着けなかった。
家族の真相。
父の浮気も、母の殺人疑惑も、全て仕組まれたものだったかも知れないと、わたしが、志々目ルミ が、母の子供ではなかったかも知れないということも。結局何も解らないままだ。
だが、全てを疑うことで偽りを見つけることができた。
それは唯一の救いだろう。
(サスケ、あなたは真実にたどり着いて。うちは暗殺の裏側に気付いて。)
私はナルトを探しながらそう願っていた。