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第5章 言えなかった
と、昨日決心したものの、まだ会長に会いにいけていないまま、もうお昼。
『よ、よし!行くぞ!行けるぞ、わたし!』
向かうのは屋上ではなく、会長の教室。
声をかける勇気がなく、とりあえず中を覗き込んだ。
『あ…………』
チクッ、と胸が痛くなった。
決心を固めたはずだったのに、それが全て崩れ去っていくような感じがした。
会長の周りにはたくさんの女子生徒がいた。
みんな、わたしよりも大人っぽくて可愛い。
わたしは会長の教室をあとにした。
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