第1章 不満じゃないけど……
『え!?か、会長!?』
そりゃ、こうなるでしょ。
だって、会長が待ってたんだよ?
でも、彼はうろたえるわたしなんか気にもとめずに、話し始めた。
「君が好きだ。よければ、付き合って欲しい」
『へ………?』
人生初の呼び出し。
からの、人生初の告白。
「俺なんかじゃ、嫌か?」
別に嫌………じゃないんだけど……ねえ?
喋ったこともないのにさ……。
いきなり………。
でも、わたしのリア充に対する憧れは、わたしの理性よりもずっと上。
『よろしくお願いします』
差し出された手をそっと取った。