第27章 白無垢よりもウェディングドレスよりもタキシード!?
〜おまけ〜
ここに二人、ケツに痔を抱えた兄弟がおりました。
「クソ松、もっとケツをあげてくんない?」
「こ、こうか?」
痔というのは切れ痔といぼ痔と色々とあるが、彼らの場合はケツ穴に梅の枝を刺されるという非常に稀な理由でできた切れ痔である。
「ほら、もっとケツをあげて」
「ちょ、恥ずかしいだが」
切れ痔は、注入するタイプよりも塗るタイプの方が効果的である。ただし今回の原因を考えてみれば、中も切れていると予想されるので注入も一緒に行うのが正しい見解だろう。となればケツをきっちりとあげなければ注入は難しい。
「恥ずかしがってたら塗れねぇだろうが、クソ松!」
そもそも兄弟で薬を塗り合うなどなかなかない事である。てゆうか、塗り合うってなんだ。誰得だよ。
ともかく自分でもできるだろうと人は言うだろうが、人にやってもらった方が確実に塗れる。背中に湿布貼ってくれと同じノリである。
「わかった、わかったから優しくしてくれ」
痔は痛い。誰がなんと言おうが痛い。少しでも早く治る為ならば少々の辱めなど耐えれるほどだ。
「よしよし、じゃあ塗るからな!」
そんなわけでこんな図になってしまったのだ、ボーイズラブだとかそういうの狙ってんだろうと感じた皆様。まず痔になって下さい。本当に痛いんですよ。痔は。
「二人ともお茶はいったよー」
「「え!?」」
そう、痛いんですよ。
それはわかっていても2人で薬を塗り合う兄弟を見て、固まってしまうのも無理もない。
「あ、えっと、お邪魔しました」
ガッツリ見えてしまった、ナニをとは言わないでおこう。
この時の鈴音の記憶は、自分の中で永遠に封印したという。そしてこの騒動はしばらく続いた。
え?全員チョロ松に治してもらえば良かったんじゃないかって?
「何が悲しくて野郎の汚ぇ尻に指突っ込まなきゃなんねーんだよ!あっ?!けつ毛燃えるわ!」
そういって頑なに拒んだ為、松達全員のケツはしばらく痔のままだったそうだ。
...彼の言い分もわからないでもない。