第26章 揺れる心〜愛の逃避行、無垢なる笑顔と恋のlabyrinth〜
「行っちゃったー」
とに、皆が皆素直じゃないよな。お兄ちゃん心配になるわ。
似てんのは顔だけで、性格とか好みとか全然違う俺達の共通点。
「あー、まぁ1人例外もいるけどさ」
頭の中でそう言って出てきたのは、黄色いマントをし大っきい口をパカッとあけた馴染みの顔だ。
まぁ、みーんな同じ顔だし、馴染みなんて生易しいもんじゃないな。
あれだ、黄ばんだパンツのシミな。
そーそー、パンツのシミ...。
....シミ?
なんか最近やたらとパンツが新品になってるような気がするんだけど、まーいっか!
細かい事気にすんのキラーイ!そんな事より焼き肉食べたーい!
まぁ、話を戻すけど兄弟の中で一番素直な性格をしている、単なるバカという線も否めない存在だ。
「いやでも、あいつ結構鋭いとこもあるしな、そもそも十四松は俺達と同じジャンルなのか会議した事もあ...」
最後まで言おうとした瞬間、目の前の窓ガラスが派手なを音を立てて散らばった。
「ドンガラがっしゃーーーーーーん!!!」
うん、効果音にするならまさにこんな感じな。
「呼んだ!?今呼んだ!?」
キラキラした笑顔をはりつけ、窓ガラスを蹴り飛ばし俺の前に現れた自分の弟(かは怪しいと時たまに思う)は、もちろん無傷だ。
「いや、お兄ちゃんたしかに十四松っていったよ。うん、言ったけ...なにその短いズボン!腹いてー!だっーはっはっはっ!イタイイタイ不意打ちやめてー!」
短すぎるズボンがやばい。
ヤバすぎる。
十四松の筋肉質な足が剥き出しにされている為か、その破壊力やいなや言葉にできない!
「これー?これねー!カラ松兄さんがくれたんだー!いいでしょ!?なんだっけ?えーっと、カラ松プレゼンツエクセレントビクトリアカラパインブランドだぜって言ってた!」
「なにそのブランド!なげー名前!!イタイイタイイタイ!助けてー赤塚せんせー!」
あまりの面白さに腹抱えて笑ってたらバキって音がした。
「あっ、肋折れた...」
「おそ松兄さん?」
返事がないただのしかばねのようだ...。
「にーーーさーーーぁぁぁんーー!!!」