第21章 ハロウィンの夜は危険がいっぱい?
ー遡ること、30分ほど前ー
「第ほななら回、松野一族ハロウィンパーティーにおこしの皆様こんばんわ、僕は松野一族長男、松野 おそ松です。」
あー、挨拶とか本当にめんどくさいんだけど、なんて心の中で絶賛考え中のお兄ちゃんです。
まぁでも俺長男だし、仕方ないんだけどねー
「今宵のパーティー、皆様が楽しめるように様々な趣向をこらしました!最後までお楽しみ下さい!」
いや趣向とか凝らしてないからね?
普通に優雅なパーティーだから
仮装?
そんなのしなくたって
「ううーぁぁーーうおー!」
「がぁーー!がぉー!」
ほら、ゾンビとゾンビとゾンビだよ?
ノーメイクだよ?
血とか滴ってるよ?
口からドグロイ物がぶら下がってるよ?
放送禁止でお兄ちゃん困っちゃう。
「きゃーー!おそ松様素敵ーー!」
「抱いてぇぇぇぇ!!」
にしし!どう!?この声援!黄色い声!!
なんせ今の俺は!
「子猫ちゃん達?元気がいいのはいいけど、俺と静かに目をあわせてくれると嬉しいな?」
爽やかジャスティスバージョンですけどなにか?
「いやぁぁあ!!かっこよすぎるうぅぅ!」
魑魅魍魎、妖怪に、モンスターになんでもかんでも魅了しちゃうよー
「では、皆様パーティーをお楽しみ下さい」
からのウィンクで、パーティー客の殆どが倒れた。
「何やってんだこの馬鹿!!」
スパーンっと降ってくるハリセンをさらっと避ける。
「客全員卒倒させてどうすんの!?馬鹿なの?!このクソ長男が!」
「ごめーんチョロちゃん、許して?」
そういったら物凄く怪訝な顔をするチョロ松。
「どうでもいいけど、その姿で顔近いのやめろ、なんか変な気持ちになるわ!」
んー、チェリー松にはちょっと刺激が強かったみたいねー?
パチンと指をならしたら、いつもの姿に、はいもとどーり
「たくーお兄ちゃん泣いちゃうよー?ちゃんと挨拶できてたのにチョロちゃんひどーい」
床に広がる血液をメイド達が忙しそうに掃除する。
「どこがだ!この馬鹿長男!」
「えー、そんな褒めるなよー照れんだろ?」
「いや、一ミリたりともほめてないから」
本当、素直じゃないんだからー