第14章 祭り囃子と夏の終わりー前編ー

「あぁん！お姉様！鈴音お姉様！浴衣姿もなんと凛々しくいらっしゃるのかしら！ベルフェゴールはベルフェゴールは！んふふふふっっ.... 」

ヤバイ、予想外だ。
完全なる予想外だ。

んでもって、関西弁キャラを何処へ置いてきたのか、関西弁キャラなくしても何故にこんなにキャラが濃くなっているのか。

色々な事が頭をぐるぐるとまわる。

「困っていらっしゃるお顔もしゅてきですぅぅ！！」

とりあえず叫ぶね。
助けてーー！松代さーーーん！！

「え、えっと.... 好いてくれてありがとうね」

言葉が片言になるのは、驚いているためか？
はたまた引いているためか？

「あ、ありがとう！？鈴音お姉様がこんなうちにありがとうだなんて！！！」

尻尾がひきちぎれるほどふりふりと振りまくるベルフェゴール。

お前は犬かなんかか？
口からよだれ！よだれでてるから！

「べ、ベルフェゴール？とりあえずお仕事おなしゃす.... 」

もう何をいっていいのかわからないけれど、この場をおさめるにはとりあえずそうするしかない。

「ベルフェゴールなんて他人行儀に呼ばないで下さい！ベル！ベルとお呼びくださいませぇ！！」

このテンションについていけそうにない。

「う、うん、わかった、わかったから、ベル頼むね」

その一言に目をキラッキラさせながら私の髪の毛を触るベルフェゴール。

「はぁ..... はぁ....鈴音お姉様の生髪.... 」

うん、叫ぶね。
助けてーーー！！赤●先生ーー！！！！