第3章 紅い唇は背筋を凍らす
「ね?血を吸っちゃえば、ちゃんと理解できるはずでしょ?」
にこにこしながらサラリととんでもないことを言い出すトド松くん。
「さーすが、トッティは頭の回転が速いねえー」
にこにこと笑うおそ松に慌てる人物が一人、カラ松だ。
「なっ!まて!手荒いことはしないっていってたじゃないか!」
必死に止めようとするカラ松、しかしそのせいか周りの空気が歪みだす。
「カラ松.....お前は相変わらず甘いね?優しいね?
カラ松のそんなとこお兄ちゃんは大好きだよ?
でもね、この世界じゃそういうやつから死んでいくわけ」
冷たい目だ、最初の人懐っこい目とは大違いの....
有無を言わさない目をしてる。
「....オレも.... 反対.... 」
小さくポツリと言うのは一松くん、助けようとしてくれてるんだとわかる。
「あれー?反抗期?悲しいな~弟たちの反抗期とかお兄ちゃん泣いちゃうな」
お茶らけて言ってるようだけど、違う。
空気がはりつめている。
「....一松?お前はいつからそんなに優しい優しい子になったの?お兄ちゃんとっても嬉しいな.... 」
黙る一松くん
きっと本当は凄く怖いんだ.....
「やめなよ」