第7章 梅雨。
結局、灰羽くんの書類は連帯責任…ということで同期3人で手分けしてやることに…
「ごめん…」
「へこむくらいなら手、動かして。」
『書類完成したらご飯奢って。それで許す。』
必死にキーボードを叩いているとリンゴンと就業のチャイムが鳴り響いた。
「終わったら俺のタブレットにデータ送って?じゃあ頑張ってなー。」
「手伝ってやりてーけど、俺には洗濯をするという用事が…」
「邪魔しないで行きますよ?」
黒尾さんは手を振りながら、木兎さんは赤葦さんに引っ張られながら去っていった。
私達だけになったオフィスにかちゃかちゃとキーボードを叩く音が響いた。