第5章 ゴールデンウィークの予定は
月島くんはベッドに腰掛けコーヒーを1口、2口飲むと煩わしそうにネクタイを緩めた。
その仕草さえもサマになっている。
ちらりと盗み見ていると目が合い、月島くんはにやりと笑った。
「えっち。」
流し目でこちらを見る目線も
弧を描く口元も
言葉を紡ぐ唇も
緩めたネクタイに掛かる指も
ワイシャツから見え隠れする首筋や鎖骨。
すべてが女の私よりも扇情的で
思わず月島くんから顔をそらした。
「何、期待してるの…?」
『違う…』
とんっ
太ももに加わる重さ。
見れば、それは月島くんの足で
するり
月島くんの足の指がストッキング越しに私の足をなぞる。
スカートの裾を乱しながら少しずつ、少しずつ上に上がっていく足。
ぞくり
太ももをなぞられているだけ
ただそれだけなのに
下着に隠れた本能が
ずくりと疼いた。