第4章 げつようび。
「梢?早く食べないと遅刻するよ?」
『あっ!そうだね?』
急いで食事を取ると食器を水場に置き化粧を直せばすぐ出勤。
玄関に走れば、灰羽くんが玄関で待っている。
「梢?」
名前を呼ばれ顔を上げれば首筋にチクリとした痛み。
「男避け。」
シフォンシャツから見えそうで見えないギリギリのライン。
赤い華が私の鎖骨の少し上に咲いていた。
『灰羽くん!』
「ほら、時間ないよ?」
会社に行ったらなんとかしよう。
そう思い、私はパンプスを履き玄関を閉めると少し先で待つ灰羽くんのところまで走った。