第18章 side KEI TSUKISHIMA
side梢
一緒に食事をして、デザートに近所のケーキ屋さんから買ってきたとろとろプリンを一緒に食べた。
始終にこにこ顔のリエーフくん。
だから余計に切り出すのが辛い。
でも言わなきゃ…
『ね…リエーフくん。』
「ん?」
『あのね?私、言わなきゃならないことが…』
「言わないで。」
リエーフくんの顔を見れば先ほどの笑顔はない。
あるのは辛く寂しそうな瞳。
「まだ、言わないで。」
苦しそうに歪む顔。
「今言われたら俺、どんなことしてでも梢を繋ぎとめようとする。
だから…」
寂しそうに、悲しげに笑うリエーフくん。
出ない言葉の代わりに、私はリエーフくんを抱きしめた。