第18章 side KEI TSUKISHIMA
side梢
恥ずかしい。
ものすごく恥ずかしい。
月島くんとお風呂に入ってるけれど…
いつもだったら2人でいるとしてくるセクハラまがいのおさわりが一切ないんです‼︎
それはそれで逆に恥ずかしい。
広い浴室でお互い体を洗ったあと、月島くんの足の間に座って広いお風呂を堪能している。
なんとなーく腰に当たっているような気がするけれど…
後ろからぎゅーっと抱きしめられている以外本当に何もしてこない。
『あの…月島く「蛍」
意地でも名前、呼ばせるつもりか。
『蛍…?』
「ん?何?」
『あの…ね?いつもみたいに…触ったり…とか……』
「しないよ?」
即答ですか。
月島くんはぎゅっと私に抱きつくと、右手で私の頬をなぞる。
そして、親指の腹で私の唇をなぞりながら笑った。
「今日は梢の事甘やかして、僕以外のところに行かないようにするの。」
ぐいと唇が割り開かれ親指が口内に侵入する。
親指の腹で舌を撫でられ、脳がじんとしびれる。
「甘やかして、甘やかして、僕なしじゃいられないように体に覚えさせる。」
そんなことしなくても…
とっくに私、月島くんなしじゃいられなくなってる。
ぱしゃん
私から手を離した月島くんは、水音を立て浴槽から出る。
「梢」
月島くんの方を見れば、今まで見たことのないような穏やかな笑みで私を見つめる。
「おいで?
セックスしよう。」
そう言って手を伸ばす月島くんの手を、私はきゅっと掴んだ。