第18章 side KEI TSUKISHIMA
side梢
月島くんと目が合った時、ものすごく後悔した。
なぜこんな回りくどい言い方をしてしまったのだろう。
ちゃんと伝えなきゃいけないのに。
伝えるのが怖くなって、私は逃げた。
カードでお金を支払い急いで外に出ると、私は線路沿いの細道を早足で歩く。
月島くんが来る前に。
馬鹿みたい。
逃げたって変わらないのに。
途中、息が切れて足を止めた。
苦しくて、苦しくて
弱い自分が、大嫌いだ。
はあとため息をついた時だった。
「捕まえたっ!」
がばり、と
月島くんが
背中から
私を
抱きしめた。