第14章 旅の終わり。
『まあ…ね?絶対他の人に話を聞かれない場所…だけどさ…』
広い部屋。
スポットライトのような照明。
そして大きなベッド。
『なぜ私達はラブホテルの一室にいるのでしょうか。』
ここに来る前にファミレスで食事取った後、スーパーに寄って軽食買ってるからなんだと思ったら…
ついでに薬局でコンドーム何箱も買ってたからもしやとは思ったけれど…
『しかも明日までなんて…』
時計を見れば日付が変わるまでまだ5時間以上。
今日、明日は平日なので退室はお昼。
トータル17時間とちょっと。
いや、長いでしょ。
じろりと2人を見れば、月島くんは荷物を床に置きソファーに座る。
「別に…いいデショ?話してから帰るの面倒…休んで帰りたいし。」
「大丈夫。梢には無理させないから。」
とんとんと私の肩をたたくとリエーフくんは私の荷物を取り、横に置く。
そして私を抱き抱えると月島くんの反対側のソファーに腰をかけた。
『梢は俺の膝の上!』
「う…うん…」
「灰羽、ふざけてないで。」
「…ハーイ。」
リエーフくんは気の無い返事をし立ち上がると、私にソファーを譲り、月島くんの隣の空いたスペースに座った。
「本題なんだけど…」
やっぱり…
その話なんだ…
「今回は3人でってことだったけど、さすがにずるずるこのままでいるわけにはいかないっていうのは梢にもわかるよね?」
リエーフくんに言われ、私はこくり、頷く。
「だから決めて欲しいんだ。」
『…………何……を?』
聞きたくない。
聞きたくないよ。
「俺と月島、どちらを選ぶかを。」
わかってる…
でも、聞きたくなかった。私。