第2章 解散のあと。〜灰羽リエーフの場合〜
「梢ー。駅ついたよー?」
『んー!』
「家まで送ってくからー。」
『やーだー。かえんないー!』
改札を抜けてからずっとこんな感じ。
駄々をこね始めて家に帰ろうとしない。
「じゃあ…うちくる?」
『いくー!』
いや、本人が乗り気でもさすがに、1人暮らしの家に女の子連れて行くのはまずいでしょ…
でも家までは知らないし、他に知り合いもいないし …
「しょうがないな…じゃあおいで?」
そう言い、手を引くと梢は少しふらふらしながら俺の後を追いかけて来た。
ーーーーーー
『お邪魔しまーす!』
途中でコンビニに寄ったあと、俺の家に到着。
梢は上機嫌で俺の家に入っていく。
変なものは置いてないと思うんだけど…
『べっどふかふかー!』
ぽふんとベッドに飛び込む梢。
なんつーか無防備すぎだよ梢
俺だって男なんだよ?
でも、同期だし。
さすがに手を出すわけにはいかない。
俺、我慢我慢!
『あつーい。』
「梢っ!何してるのっ!」
『暑いんだもーん!』
煩悩退散!そう思っていた俺の気持ちをバッキバキにへし折るかのように、梢はジャケットを脱ぎ、ワイシャツのボタンに手をかけていた。
「状況考えて!梢!ここ俺んち!」
そう言ってる間にも梢はボタンを外していく。
見ないようにしてても…
そりゃあ俺も男だし?
女の子が目の前で脱いだら見たくなっちゃうでしょ!
あーもー!
朝起きた時からそのままになっている布団を、梢を見ないようにしながらばさりとかける。
「服!着る!俺の理性が持ってるうちに!」
まだ少し酔ってるから正直ヤバい。
正直カラダは反応を始めてる…
今だったら収まるから…
お願い…