第10章 出張。
がちゃがちゃ
かちゃん
ぼうっとしているうちにいつのまにかホテルに着いていたようで鍵を開ける音がする。
きい、と扉が開く音がしたかと思えば私はベッドに投げ出された。
小さな悲鳴を上げれば、私の視界を閉じていた幕が静かに開く。
覗くその目はぎらり、輝いている。
「気持ちよかった?」
そう私に問う月島くん。
『気持ち………よか…た…』
意識せず口からこぼれた言葉。
それは月島くんの気持ちを高ぶらせるには十分だったようで…
「じゃあ、僕の言うこと聞ける?」
こくり、首を縦にふると月島くんの口元が弧を描いた。
「じゃあ、ジャケット脱いで?」
私は言われるがままに月島くんのジャケットを横に畳んで置き、自分のジャケットを脱ぐ。
「ワイシャツのボタン、下2つ以外外して?」
期待で震える手でボタンをはずすと、月島くんが私の前に手を差し出す。
「ほら、立って?立ったらそこに手をついて?」
月島くんが促した場所は出窓。
月島くんの手を借りて立ち上がり、私はガラス戸に向かって手をついた。
「じゃあさ…
そのままスカート自分でまくってナカに入ってるバイブ、手、使わないで出して?」
できるよね?
月島くんは私の下半身がよく見える場所に椅子を置き、座り、足を組む。
「僕が欲情するくらいエロく動いてね?
じゃないと挿れてあげないよ?」
月島くんが欲情するくらい…
ぱちん
髪の毛を束ねていたバレッタをはずす。
「月島くん…
Hな私…見て…」
私、堕ちていく。