第2章 戸惑い
トド「はい。」
おそ「…お~!」
彼の顔は終始険しかったが、時間をかけて丁寧に私の髪をほぐしてくれた。
髪をあんな風に触られたのは初めてかもしれない。
なんだかくすぐったくて落ち着かなかったけど…嫌じゃなかったな。
十四「髪の毛サラッサラになってるね!!」
トド「ボクが愛用してるヘアオイル使ったからね!超~丁寧にブローしてあげたし。」
一「元々髪質良いんだろうね。」
おそ「さっすがトド松!やっぱりおまえに任せて正解だったな!」
トド「もう二度としないからね!」
おそ「こっちおいで。」
言われたとおりに近くへ寄ると、まじまじと私の髪を見てからサラリと指を通した。
おそ「女の子の髪の毛触るの気持ち良いよね~!良い匂いするし!」
『…っ。』
優しい手つきに慣れていないせいか、なんだか落ち着かない。
チョロ「ちなみにその子これからここに住むの?」
おそ「え?そうだけど。」
チョロ「報告とかどうすんの?」
おそ「ペット飼い始めただけでいちいち上司に報告しねーだろ(笑)」
チョロ「こいつ…ペットって…」
おそ「ペットペット!皆で仲良くお世話していきましょうね~!」
チョロ「ハムスターを飼い始めたクラスの担任かお前は!」
一「部屋とかどうすんの?余ってる部屋あったっけ…」
チョロ「無いよ。」
カラ「おそ松が拾ってきたんだから、責任持っておまえの部屋で面倒見ろ。」
おそ「あ、やっぱそうなっちゃう?」
カラ「当たり前だ。」
十四「あ、庭広いよ!!中庭は!?」
トド「十四松兄さん、犬じゃないからね?」
一「別に部屋広いんだし、十分スペースはあるでしょ。」
おそ「仕方ないな~!一緒のベッドでオネンネか~!」
チョロ「誰もそこまで強制してねえよ。」
一緒のベッドで寝る…
強制的な行為が頭を過ぎる。
トド「超嫌な顔されてるけど(笑)」
おそ「冗談だよ、愛ちゃん。」
『あっ…ハイ。』
本当に冗談だったら良いな…。
チョロ「愛…ちゃんは、名字はなんていうの?」
『えっと…すみません。知らなくて…。』
チョロ「あ…そうなんだ?なんかゴメン。」
トド「会って数時間で地雷踏むとかやるじゃんシコ松(笑)」
チョロ「おまえぶっ殺すぞ?」