第4章 初めてのおもてなし
一「それよりさ、今日の飯どうする?もうこんな時間だけど。」
おそ「今日も出前とるか~。」
トド「ボク中華食べたいなっ。」
十四「ぼくはピザ!!!!!」
カラ「寿司の気分だな。」
チョロ「おまえら統一性皆無かよ!!」
六つ子というのに誰一人一致しない希望。
トド「じゃあチョロ松兄さんは何が食べたいの?餃子?油淋鶏?」
チョロ「んー…ってどっちも中華じゃねーか!」
トド「チッ…気付かれたか。」
チョロ「久しぶりにタイ料理食べたいな。」
トド「いや何それ絶対狙ったでしょ!?」
部屋の中は本日のメニューについての口論が響き合う。
いつもこんな感じなのかな…。
先程、おそ松さんに料理を頼むと言われたばかり。
ここで何も言わずにじっとしていたら駄目だよね…。
きっと、私が用意させていただきます!と言うべきところだ。
『あ、あの!』
チョロ「ん?」
『私で良ければ…今すぐ食事の用意を致します。』
恐る恐る彼らの顔を見渡す。
おそ「おっ!マジで!?」
チョロ「…って言ってるけど良いの?皆」
十四「お腹すいたー!!!!!」
トド「んー、美味しくなかったら出前とるし!」
カラ「そう言ってくれるなら良いんじゃないか?」
一「何でもいい。」
十四「お腹、すいたー!!!!!」
チョロ「…じゃあ、さっそくだけど任せても良いかな?愛ちゃん。」
『はい!すぐに用意します。』
思ったよりも反応は悪くなく、少しだけホッとする。
おそ「やった〜!女の子の手料理とかいつぶり〜!?」
チョロ「キッチンの場所教えるね。ついてきて。」
『はい、分かりました。』
おそ松さんに限っては、むしろ喜んでくれている。
それだけでこんなに胸がホッとして嬉しいなんて…きっと私の感覚はだいぶ麻痺しているのかも知れない。