第17章 17.真実-二宮side-
「大野さんとこには負けますけど」
そう言って大野さんに自販機で買った
コーヒーを手渡した。
「ん。ありがとう」
「いいえ……で、本当は違うんでしょ?」
大野さんが目を見開いた。
あらあら、この人…下手くそね。嘘が
「本当はお姉さんと別れた後の事故
そうなんですよね?」
「…………うん」
「やっぱり。わかりやすいですよ」
でも、お姉さんは動揺して気づかなかった
気づいたら大変だもんね。分かる。
「きっと翔ちゃんは望まないから
ちゃんが悲しいことは、
きっと嫌いだから……真実は言わなかった」
「……うん。俺もそうしますよ、きっと」
「そっか……ごめんね?ラブラブ中に」
「ほんとですよね…ほんと……」
本当にラブラブすらできなくなるじゃない