第14章 14.甘い時間-二宮side-
お姉さんは意外にも"映画"が見たいらしく
着替えて映画館に行くことにした。
俺は、あんま人混み嫌いだから良かった
ガチャンっ 『お待たせ』
そう言ってドアが開いて が
ヒョコッと顔をだした。
白のワンピースに紺のジャケット
少し髪も巻いたみたい。
「可愛い」
『え、ほ、ほんと?』
「うん、すんごい可愛い…ほら、手」
俺の少し小さめの手を差し出すと、
の細い真っ白な手が乗ってきた。
「バスでもいいんですか?
残念ながら車を買う金はないんで」
『いいよ…あたしもないし車とか』
きっと高校生のデートみたいだと思うかも
でも一歩ずつ進めたらそれでいいと思う
そう思ってた春