第11章 11.反抗期?-二宮side-
「んで?
お前、今日入ってねぇだろ?バイト」
潤くんがカウンター席に座る俺に言う
お姉さんにバイトって言ったし…
仕方なく来た。
「なんだよ、ご主人様はどこなんだよ」
「知らない。
ご主人様は違う奴に夢中なの」
「え、なにカズ!フラレたのかよ」
潤くんってさ…空気読めそうで読めない
フラレたとかそういう問題じゃないの。
あれは傷つけられたって言うんです。
「他の奴の名前、呼んだんですよ」
「他の奴?ははっ…有りがちな話」
「笑い話じゃねーわ…傷ついたの」
「カズくんは繊細でちゅからね~?」
潤くん、完全にバカにしてますよね。
もう……この人に言うもんじゃないわ……
「嘘だよ、反抗期少年
お前な、んなことでヘコむなよ……
っつーか言ったわけ?
好きだっていう告白の1つ」
「言ってませんけど……」
「そんなんで伝わったと思ったか?
バカじゃねーの?
そんなんで伝わるのは計算高い女くらい
あの子はそんな子じゃないだろ?
告白なんてな、小学生でもできるわ……」
ちょっと息切れしてる潤くんに唖然としながらも俺は考えてた。
「バイト……あがります。」
「最初から入れてねぇし…」
鞄を持って店を出ていった。