第10章 10.初恋の人
カラーン♪
「、ごめん。待った?」
そう言ってお店に入ってきたのは、
少し焦った顔をしてる翔くんだった。
スーツ姿だから仕事だったのかも…
『翔くん、仕事だった?』
「え、あ…うん。
どうしても残してた仕事したくて…」
『そっか…仕事好きなんだね』
「まぁね?でも、大丈夫だから!
ていうか…なに食べたい?」
『なんでもいいよ?』
そしたら、大野先輩があたしのカップを
片付けながら一言、、
「高いもの食わせてもらいなよ~
翔くん、結構稼いでるからね?」
「ちょっ……智くん!
まぁ…なんでもいいけど…」
『あたし、あんまりよく分からないから
翔くんの好きなお店でいいよ?』
「え、あ、そう?
じゃあ…行こうか?」
「ごゆっくり~」
大野先輩のその言葉と共に、
あたしと翔くんはお店を出た。