第29章 29.重なる手-二宮side-
「それじゃあ、その処方でいきましょう
だいぶ、いいですから…大丈夫ですよ。」
〈ありがとうございました〉ガララ-…
これで、午前の診察は終わって…
〈二宮先生、奥様がいらっしゃってますよ?
だいぶ、お腹も大きくなりましたね。〉
メガネを取ってると婦長さんがそう俺に伝えてきた。
「あ、また来てます?ふふ…」
〈嬉しそうですよ、かなり〉
「じゃあ、ちょっと行ってきます」
左手に光るシルバーの指輪
そのもう1つを付けてるのが、
俺の奥さん
「」
『ん?あ、カズ』