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隣の家の二宮くん

第23章 23.最後の意地悪-翔side-


そこには少し汗をかいた二宮くんがいた



「あの……聞きたいことがあって」


「ん、どうぞ?
智くん、ちょっといい?」




そう言うと智くんは"うん"とだけ言って病室から静かに出ていった。





「りんご、食べる?」



なんて空気を和ませようとして、りんごを刺したフォークを差し出した。





「あ、はい…」



「二宮くんって男らしいよね」



「え?……そうっすか…?」




りんごを食べながら少し上目使いになる二宮くんは不覚にもドキッとしてしまった。






「ん、だって俺が事故で目覚めたとき別れをきっぱり決めたんでしょ?」




「…あなたもそうするでしょ?」



「え?」





その返答に少し驚いてた。
俺もって…?






「あなたは優しいって聞いてた
だから、あの人を悲しませることなんてしないはずだって思ったんですよ。

それにあの人の初恋でしょ?
そんな酷い人間なわけがない。って最初から確信してました。」










二宮くんをどうして君が好きか分かったよ


こういうところだったんだね。








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