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セックスと、秘め事。

第3章 オヒメサマ





「・・・只今兄が不在ですので、変わってこの私、メリア=ロスタリアが、ご挨拶申し上げます。遠いところ遥々よくお越しくださいました。」


メリア王子は淡々と述べ、左手を胸の前にあて腰を折り曲げた。実に王族らしい対応だ。


「スフィア王子はご不在なのですね。
残念だわ・・・」


彼女が眉をさげて言う。


「申し訳ありません。急な公務が入りまして」

「それは仕方ありませんわね。
・・・ところでメリア王子?ロスタリアは以前我が国、ウィアグラスと深い親交があったと聞きました。統治する者こそ変わってしまいましたが、されど国は同じ。変わらず親交を深めていただきたいのですが・・・」

「・・・もとよりそのつもりですよ、姫君」

「・・・。でしたらその敬語、やめてくださいませんか?
見たところ歳はそう変わらないようですし・・・」

「・・・『他国には誠心誠意、敬意を払え』
これが我が国の方針でして、増してや一国の姫君ともあろう方にそんな口は聞けません」

「むぅ・・」


ソフィア姫の誘いを悉くも退けるメリア王子。そんな王子を前にしてソフィア姫が可愛らしく頬を膨らませた。そして、ソフィア姫は未だに私の存在に気が付かずメリア王子との会談を楽しんでいる。・・・いや、気がついているものの、恐らく女中かなにかと勘違いしているのだろう。

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