《DIABOLIK LOVERS》吸アイ【R18】
第1章 はじめまして…?
「…て……さぃ…」
どこからか声がする。
「お…て……さい。」
次第にはっきりと聞こえる声。次の瞬間、おでこに走った痛みではっきりと聞き取ることが出来た。
「いつまで寝ているんですか。早く起きてください。
僕は早く帰りたいんです。もう、リムジンも到着してます。」
「いったぁ…。」
どうやら、私は眠りの世界に入っていたらしい。緊張が解けて、いつの間にか疲れて寝ていたらしい。
逆巻くんは、ため息をこぼしながら、クマのぬいぐ…テディをぎゅっと抱きしめ、顔を隠すように埋める。
「僕は待つのが嫌いなんです。」
「ごめんね、逆巻くん。」
再び、逆巻くんはテディをギュッと抱きしめて俯きながら口を開く。
気のせいかな?舌打ちが聞こえた気がした。
「逆巻くんって誰を言ってるのか分からないから、カナトでいいです。」
「逆巻くんは、逆巻くんだよ?他にだれ…」
「ユイさん、僕の話、聞いていました?」
「ご、ごめんなさい。カナトくん!」
逆巻く…カナトくんの強い言い方に、少し恐怖を覚えた。居候させていただく身だし、反発もできないよ。