《DIABOLIK LOVERS》吸アイ【R18】
第4章 新生活…?
声がする方を振り向くと、そこには、息を切らして泣きそうなカナトくんの姿があった。
いろいろ聞きたいことはあるけど、見つけたって私のことなの?
「飛んで空から探すのも大変なんです。」
「私を探す…?なんで?」
カナトくんはテディをギュッと抱きしめて、俯く。その声はどこか震えていた。
「起きたら、ユイさんいなくなってて、僕は…僕は…うっ、」
「な、泣かないでよっ、カナトくんっ、」
興奮してて声がいつも以上に大きいカナトくん。それに泣いてて繁華街で目立たないわけがない!周りの目も痛くて私はカナトくんを宥める。
「もう、僕の側からいなくならない?」
「いなくならないよ。」
「約束ですから。破ったら許しません。」
泣き止んだと思うとさっきと態度が変わる。まるで別人みたい。
カナトくんは涙を両袖で拭いながら覗く口元が緩む。
「僕、お腹がペコペコです。餌は勝手にいなくならないでくださいね。」