《DIABOLIK LOVERS》吸アイ【R18】
第3章 なんて言ったの…?
私はカナトくんと反対側のリムジンのソファに横たわっている。実際、隙を見てリムジンの扉を開け逃げることもできるけど、そんなことしたらすぐに殺されてしまう。
そんな不安から、私は逃げることをせずにおとなしく横たわっている。
どうして、こんなことに。本当だったら、新たな楽しい高校生活を送れた筈なのに。居候先の人…人じゃないよ、ヴァンパイアだなんて信じられない。
「ごめんねテディ。僕も早く帰りたいけど、どうやら渋滞してるみたいです。この僕を待たせるなんて…許しません。」
「…。」
相変わらず、カナトくんはテディとずっとお話している。本当は私、いなくてもいいんじゃないのかな。
私の目からは、これからの不安に涙が溢れ出ている。