第23章 -アオイイナズマ-(青峰大輝)
シャワーを浴びて、お気に入りの入浴剤を入れた湯船にゆっくり浸かる。
今日は夕方から雨が降ってきて、傘を持ってなかった大輝ともしかして相合傘かなぁ…とかちょっと思ってたのに、大輝はちゃっかり桜井クンの置き傘(桜井クンは折りたたみ傘持ってた)借りてて…そりゃ大輝とはただの幼なじみだけど…
うわぁ…ダメだ…せっかくの大好きなお風呂タイム…後ろ向きなコト考えちゃダメだ…もっと楽しいコト…えっと…あ!この後新しいボディクリーム使……
ゴロゴロゴロ…ッ…ドシャーーンッ‼︎
……っ⁈
「きゃぁぁぁっ‼︎」
ヤダヤダ何これ⁈雷っ⁉︎イヤッ‼︎
慌てて湯船から出て、バスタオル1枚でお風呂場から出て、リビングにダッシュする。
「お母さんっ‼︎」
えっ⁈なんでお母さんいないの⁈帰ってきた時いたよね⁈
ゴロゴロゴロ…ピカッ…
やだっ‼︎また⁈お風呂では見えなかったけど、リビングの窓から稲光が見える…
と…とりあえず、パ…パジャマ着なきゃ…
バタバタバタバタ…
階段を駆け上り、部屋に向かう。
ゴロゴロゴロゴロ…ッ
「きゃぁぁぁっ‼︎」
ガチャ…‼︎
…っ⁈
……っ⁈
………っ⁈
「だい…き…?」
誰もいないはずの家…わたしの部屋のはずなのに、わたしのベッドで寝転んでる大輝がいた。
「おまえ、さっきからキャーキャーうっせぇよ。」
「さっきからとかじゃなくて…なんで…大輝…?」
…っ⁈
グッと急に体を起こした大輝と一気に視線が近くなる…でも、大輝の視線の先は明らかにわたしの顔ではなく…
「ふぅん…おまえさぁ…おっぱいデカくなった?」
「は⁈何⁈急に⁈」
「谷間…柔らかそうじゃん…」
「バカッ‼︎何言って…⁈」
やっと自分の状況を思い出す…
バ…バスタオルだけ…だった…
「き…着替えるからっ‼︎出てってよ‼︎てゆぅか、なんでわたしの部屋にいるわけ⁈」
「着替える必要ねーじゃん。」
「あ…あるに決まってるでしょ‼︎」
「ねーよ。」
大輝との押し問答が続く。
「…クシュンッ…ほ…ほら、風邪ひいちゃうから、着替えたいの‼︎」
「あっためてやるよ。」
急に男の顔になった不敵な笑みの大輝が両手を広げる。
「バ…バカッ‼︎」
ゴロゴロゴロゴロ…ピカッ…
「きゃぁぁぁっ‼︎」