第12章 -久々に会えて-(黒尾鉄朗)
「ゴメン…クロ…ちょっとだけでいいから…」
ベンチに座ったままのきづなちゃんがオレの腰にギュッとしてきた。
「…⁈どうした⁈」
オレ的には嬉しい行動だけど、突然のきづなちゃんの行動に柄にもなくテンパってしまう。
「クロは…なんでもわかっちゃうんでしょ?」
「…⁈…あぁ。」
「わ…わたしの気持ちもわかっちゃうのかな⁈」
…‼︎
「あ…あのね、わたし…クロが…⁈」
オレは振り返って、きづなちゃんをギュッと抱き締めた。
きづなちゃんのことはなんでもわかっちゃうオレが…きづなちゃんに先に言わせるわけにはいかねーよな。
「なに?もしかして眠れなかったのってオレのせい?」
「…っ⁈」
やべぇ…めっちゃかわいい。
「好きだ…きづなちゃん。」
---End---