第44章 -我慢-(宮治)
「学校でもこんなコトして男にパンツ見せたり無防備なコトしとるん?」
「そんなコトしてない‼︎」
ずっとくっついとるからか、きづなの顔がどんどん真っ赤になっていく。その表情に、ずっときづなの腰を押さえてたオレの手はスルスルと下に下がっていき、きづなのお尻を触ってしまう。
「治くん⁈きょ…今日の治くん、なんか変!」
「変にもなるわ、あほ‼︎」
きづなのことばにさすがにお尻から腰に手を戻し、そのまま抱き締める。
「治…くん…?」
「はぁ…めっちゃ我慢しとったのに…きづなのあほ…」
「え?な…なんであほなの⁈」
「そんな無防備な格好、好きでもない男の前ですんなや…」
はぁ…気持ちを整え、きづなを抱き締めている腕の力を抜き、きづなを解放したのに、きづなは離れずにオレにしがみついてきて、思いもよらないことばを発した。
「好きだもん…治くんが好き‼︎」
「は…?え…?オレ…?ツムやのうて?」
からかっとんのか?思って、きづなの顔を覗くと「うん」と頷き、微かに見えている頬や耳が真っ赤なコトに気付く。
「いつから?」
「いつからって…引っ越してきてからずっと…」
「はぁ…好きとも言えへんし…我慢してたから、愛想ないふりもしとったのに…あほ…きづなのあほ…オレが一番あほやんけ…」
「ずっと…嫌われてるのかなって思ってた…」
「そう思わせるようにしとったんやから、そう思って普通や?堪忍やで?ちゅうか、昔からオレがいつもどんだけ我慢してたと思ってんねん!今日かてそんな短いスカートやし見やんようにすんの大変やってんから…めちゃめちゃ可愛いし…」
きづなの頭を撫でるときづなが少し顔を上げたので、こっちが恥ずかしなって、何か喋らな思ったら、思わず余計なことを言ってしまう。
「お…治くんなら…何見てもいいもん。」
「…っ⁈はぁ…なんなん…⁈」
「え⁈」
「きづな可愛すぎやん…他の男にこんなん見せたらあかんで?」
もう一度きづなをギュウっと抱き締める。
ちゅうか、きづな意外と胸あるやん…
ツム…今日帰ってこぉへんとええな…
---End---