• テキストサイズ

〜Petite Story〜

第41章 -ライバル-(黒尾鉄朗)


「なに?…ちょっ…⁈」

オレはきづなからクロくんを奪い、さっきまでクロくんがいたポジションにオレが収まる。

「数学のプリント見たかったら、抱き締めるのはクロくんじゃないだろ?」

流れのまま、きづなの唇を奪うときづなは急に大人しくなる。

「て…鉄朗っ…」

「上手にお願いできたら、見せてやろっかな♡」

きづなの胸に顔を埋めたまま、背中に腕を回し、ギュッと抱き締め、きづなをホールドする。

「ぁっ…もうっ‼︎宿題見せてもらいに来たのにー‼︎」

照れ隠しで拗ねてるきづなが可愛すぎる。
そんな反応されちゃ、こっちだって止まるわけがない。

「だってー。見せてやってもいーかなーって思ってたけど、きづなが悪いんだかんなー?」

「悪いって…?」

「きづながそいつばっか構うから悪いーー。」

オレがさっき投げ捨てたクロくんにチラリと視線を向けると、きづなもオレの視線を辿る。

「え…?」

「せっかくだから、見せつけっか♡」

「ちょっ…鉄朗っ‼︎」

オレはもう一度きづなの甘い唇を奪い、きづなのシャツを捲り上げ…途中で手を止める。

「……やっぱ見せつけんのナシ…」

オレはきづなの胸に手を伸ばす前に、クロくんに手を伸ばし、クロくんをひっくり返す。

これであのふふん顔も見えない。

「よしっ!準備OKだなっ♡」

「鉄朗っ‼︎わたし、宿題しに…」

「オレのお勉強が先ーー♪」




・・・



結局、きづなに数学のプリントは見せてやったが、きづながプリントを写せたのは、次の日の一限目の数学の授業の直前で、その日の夜、きづなはまたクロくんに愚痴りに来た。









オレとクロくんのライバル関係は続く…









---END---


/ 122ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp