第4章 -甘えんぼ-(赤葦京治)
-きづなside-
仕事帰りに京治の家に寄って、京治の隣で寛ぐ。
わたしの癒しの時間。
でも、京治はずっと黙って座っているだけだった。
疲れてるのかな…
そろそろ帰ったほうがいいのかな…
「けーじ⁇どしたの⁇」
京治があまりにも黙っていたので、少し伺うように、京治の肩にもたれて話しかける。
「別に…」
”別に”って顔じゃないけど…
「きづな…貸して?」
…コテン…
「けーじ⁈え⁈どしたの⁈」
突然、京治は自分の肩からわたしを起こして、代わりに京治がわたしの肩にもたれてきた。
「こうしたかった…ダメ?」
わたしの肩にもたれて、わたしの様子を伺うように少しだけ顔をあげ、わたしを見る京治…
今日の京治、変っ‼︎‼︎
でも…可愛い。
…ギュ。
でも、そう思ったのもつかの間、気がついたら、目の前に京治がきていて、今度はそのまま京治に抱き締められていた。
「けーじ⁇今日…甘えたさん?」
ビックリしてポカンとしてしまったけど、京治が可愛くて仕方ない。
「ん…まぁ…少し…」
愛しさが募り、わたしは京治の頭を優しく撫で、素直に感想を言う。
「甘えたさんで可愛いな。」
「ん…でも、きづなのが可愛い…」
そのままわたしの胸に京治が顔をうずめて、さらにわたしたちは近づいた。
「ふふ…ありがと、甘えんぼちゃん。」
「…甘えんぼ”ちゃん”はちょっと…」
たまに見せるこの甘えんぼちゃんの一面が…わたしは好き♡
---End---