第2章 縁の下の力持ち
「うん。見てた。でもそれが?」
「…初めてさ、大地さんと同じ土俵に立って見て、あの人の景色が見えたんだよ。
あの背中で、チームっていう肩書きやキャプテンっていう責任、何より、チームの信頼をあの人は背負ってたんだよ。
スゲーって思った。
かっこいいって思った。
尊敬し直した。
でも、何より……その立場が次が俺に来るんだって、俺が、次はこの人と同じ場所に立たなくちゃいけないって思ったら…
スッゲー、怖かったよ…
俺があんな風に、堂々と入られるか、
大丈夫だ。って思わせることができるのか、
みんなは、俺が相応しいって言ってくれてるけど、
今日、プレーして見て思ったんだよ。
全然、ダメだって、大地さんが戻ってきて、安堵する反面、
安心してたんだよ。
あぁ、もう大丈夫だって、そう、思った。」