第7章 Order
俺の尖端から噴き出たたモノが、ソイツの腹と手を汚した。
「てめぇ…、誰が勝手にイッていいと言った? ん?」
白濁に塗れた手を忌々し気に見つめた視線に怒気の色が混ざる。
そして放心から朦朧とする意識を引き戻すように、乱暴に足が床へと降ろされ、男の塊が俺の中からズルリと抜け出した。
「舐めろ…」
目の前に突き出される、俺の欲に塗れた男の手。
俺ははっきりとしない意識の中、首を横に振って見せる。
「おら、舐めろっつってんだよ!」
男の手が俺の顔に押し付けられる。
「…ふっ、うぅっ…えっ…」
抵抗なんて出来る筈もなく、俺は舌を伸ばして男の手を、隅々まで綺麗に舐める。
「よし、いい子だ…。褒美にお前にくれてやるよ…」
空いた手を中心に伸ばし、自身を忙しない手つきで扱くと、男の昂ぶりが勢いを増していく。
「くっ…!」
男が低く呻き、瞬間俺の顔に向けて浴びせかけられる男の薄汚い欲。
「おら、嬉しいだろ?」
「…嬉しい…です…」
欲に塗れた頬を涙が伝う。
「そうか、嬉しいか?」
嬉々とした男の声が狭いブースの中に響く。
もう何も考えたくない…
漸く手の拘束を解かれた俺は、その場にへたり込むように床へと身体を沈めた。