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Cage -檻ー【気象系サスペンスBL】

第40章 Everyday…


躊躇いがちに開かれた唇の間に、俺の中心が飲み込まれていく…

その光景がとても扇情的で…

「ああ…、好きだよ…、好きで好きで…、気が変になりそうだよ…」

いや、実際にはもうおかしくなってるのかもしれないけどね?

智君の気持ちが俺にあることを誰よりも知っているのに、それでも尚松本との間接キスに嫉妬してしまうんだから…

「智君…、もう…」

辿たどしく絡み付いて来る舌を解き、智君の口から中心を引き抜いた。

口の端から零れた唾液を指で掬い、紅を差したように赤く熟れた果実に軽く口付ける。

「愛してるよ…、智君…」

嘘も、偽りもない俺の本心…

でも君は?

「智君は…? 俺の事…」

今更こんな分かりきったことを聞くなんて、どうかと思う。

でも俺は聞きたいんだ、智君の口から…

「聞かせて?」

「俺が愛してんのは、後にも先にも翔…お前ただ一人だ…」

「こんな俺でも…?」

些細なことで嫉妬して、君の心を疑ってしまう俺でも…?

「馬鹿だな…お前…」

全てを許すような、柔らかな微笑みが智くんの顔に浮かぶ。

でもそれは一瞬で…、すぐに真剣な表情に変わった。

「お前しかいねぇから…。こんな俺を見せられんのは、翔しかいねぇから…。それに…」

智君の口角が、僅かに上がった。
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