第24章 Confession
身体にズッシリと感じる重みに、自然と瞼が開いた。
原因は隣で眠るコイツのせいだ、ってことは分かってるし、それがとても幸せな重みだ、ってことも…
俺は翔を起こさないように、そっと身体の向きを変えた。
たとえそれが寝顔でもいい…
翔の顔を、この目に焼き付けて起きたかった。
少しだけ疲労の色を纏った頬を、そっと指でなぞってみる。
ごめんな、翔…
俺のせいだよな…?
前は…
俺が捕まる前は、頬だってこんなに痩けちゃいなかった筈だ。
俺のせいだ。
俺が弱いから…
「翔…」
名前を呼ぶだけで、目頭が熱くなる。
「…ん…」
「翔…?」
僅かに身じろいだ寝顔に、小さく呼びかけてみる。
「ん…、智…君…?」
掠れた声が俺の名前を呼び、固く閉じていた瞼がゆっくり開いた。
「いつから起きてたの?」
俺の顔を見るなり、途端に破顔するその頬を、俺は両手で包み込んだ。
「相変わらず寝相悪いんだよ、翔は…」
わざとらしく欠伸を一つして、浮かび始めた涙を誤魔化した。
「身体…大丈夫?」
そう言われて、頭の中に昨夜の記憶が一気に蘇ってくる。
「だ、大丈夫なわけ…ないだろ…」
熱くなる顔を隠すように、俺は翔の視線から顔を背けた。