第23章 Deep Love
その晩、俺達は全てを忘れて、ただ思うままにお互いを求め合った。
それこそ智君が意識を飛ばしてしまうまで、何度も何度も深く求め合った。
「ごめん、無理させちゃったね?」
隣で未だ息の整わない様子の智君の、少しだけ伸びた髪を撫でてやる。
「あやまんな…って…」
その声は今にも消え入りそうで…
もうこのまま寝かせて上げたい、そう思わないでもなかったが…
「シャワーだけしよっか? 綺麗にしないとね?」
「んん…ん…」
俺はまだ智君に包まれたままの中心を引き抜き、ベッドを降りると、脱力した智君の身体を抱き上げた。
「ずっとこうしていたい…」
まるでうわごとのように呟く唇をキスで塞ぐ。
”こうしていよう”
そう言ってあげられたら、どんなに幸せなんだろう…
狭いシャワールームの扉を開き、グッタリとした智君を床に降ろし、壁に凭せ掛ける。
「ごめんね、ちょっただけ我慢して?」
壁に両手を突かせ、ガクガクと震える足を開く。
そしてシャワーの飛沫が降り注ぐ中、智君の中に残った俺の残骸を指で掻きだした。
「やだ…、いやだ…」
壁に頬を張り付け、智君が啜り泣く。
「お前が消えてく…」
ズルズルと力なく崩れ落ちる身体を、俺は両手で抱き留めた。