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余命一年の迷愛(リボーン)

第3章 自分らしく


「ようやく起きましたね、雫」

起き上がると其処には骸さんと…男の子が二人…女の子が一人居た。

薄汚いソファーに寝かされていたらしく、洋服が少し汚れている。

「あの…此処は何処でしょうか?」

辺りを見渡して、不安定だが徐に立ち上がる。

「おっと…、危ないですよ」

身体を支えられながら何とか立つ事が出来た。

「此処は黒曜センターと言う場所です」

「僕達の家…みたいな処ですかね」

家……

家…かぁ……

「素敵ですね…、家って」

「マイ・ファミリーって……」

幼い頃から裏社会…

通称【マフィア】と呼ばれる世界に追われて来た。

この特殊能力を持っていた為だけで……

「私も……普通なら…愛されたのに…」

「悲しい運命…ですね……」

家族から…見放された。

でも……

でもね……

「必要としてくれて…有り難う御座います…」

骸さんに向けて笑顔を浮かべる。

例え…どんな理由だろうと……

嬉しかったー……

「それは此方の台詞ですよ」

「承諾してくれて有り難う御座います」

「ほら、挨拶しなさい」

そう言って男の子と女の子の方を見る。

眼鏡を掛けている無口そうな子と…

舌を垂らした傷の有る子と…

眼帯を着けた骸さんと同じ髪型の子……

同年代位かな…

そう思っていると、男の子がゆっくりと口を開いた。
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