第3章 自分らしく
「煩いッ!!!!」
静かに声が響き渡る。
苦しい
今すぐに
気持ちを吐き出して
そうしないと
私が壊れてしまう
その前に
あんたを壊した方が
……ー頭の中が乱れていく。
自分でさえも何を思っているのか解らなくなってしまう。
「あんたが私を消そうとした癖にッ!!!!」
「何で今更ッ!!!?」
「必用と何てして無いんだったらッ!!!!」
「さっさと殺せば良いんだッ!!!!」
『……「殺す」…か』
目付きが鋭く成り、豹変した様に微笑む。
コツ…コツ……
ゆっくりと私に近づいて来て、圧倒的な迫力に押し負ける。
「こ…来ないで……」
『殺せば良い…と…言ったではないか』
言った…
確かに言った……
でも
私にも感情が存在する
怒りや悲しみ
…それを圧し殺してまでも
私は生き長らえる
否、生き長らえなければ成らないのだ。
「…解った」
「じゃあ、殺せば良い」
「殺せるの成らばッ!!!!」
本当に嫌に成るな
馬鹿だ
この世で一番の馬鹿
何も出来ない癖に大口叩いて
生きる価値も無いのに生き長らえるなんて
愚かだね。
『…雫』
ヒヤリと冷たい手が頬に触れる。
10代目さんとは違う…冷たい手。
獣が獲物を狙うかの様な瞳。