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余命一年の迷愛(リボーン)

第3章 自分らしく


しかし、このブレスレットには様々な仕掛けが有る。

簡単な例を上げると、大空のボンゴレリングの様に本人以外が装着してしまうとブレスレットに侵食されて死ぬケースが過去に何度か起こってしまっているのだ。

特別な者だけが装着するのを許される…違う視点から見ると、救いの手ではなく【死神の手】と思う人も多いと思う。

まさに……

【死神の手】で…正解なんだけどね…

救いの手なんて……

こんな私が差し出せる筈が無いのだから…

沢山の人を犠牲にして……

それでも…まだ…

まだ私はー……

生きてしまっているじゃないか。

死ぬのが恐い……だなんて…

笑わせる話だね…

正真正銘の馬鹿だ。





「…すみません」

「風に当たって来ます…」

「雫ちゃー……!」

髑髏ちゃんに呼び止められるが、振り向く事無く歩きながら返事をする。

「大丈夫…」

「ちゃんと戻って来ますから…」

「今だけ……一人にさせて下さい…」

そう言うと、何も私に返さずに静かに見送られた。





結構な距離を歩いたな…

久々に動いたら…かなり疲れる…

夕焼けが川の水に反射して、綺麗に輝いている。

私が惨めに思えてくる程に…

「本当に…私は……人間なのかな…」

「こんな…化け物に…皆はー……」
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