第4章 月にいちどのおそろの日。
でもなぁ…とまたため息をつく美優さんに俺は話を続けた。
「あと、弁当。
美優さんいつもあんまり食べないから、たまにいっぱい食べるの、みてて嬉しいっすよ?」
『でも…』
「たまのお揃い嬉しいっすよ?」
そう言うと美優さんは不思議そうな顔をする。
「弁当の量、お揃い!」
そう、笑いながら言うと美優さんは俺を軽く2、3秒見つめるとぷっと吹き出す。
『お揃い…お揃いかぁ。』
爆笑…とまでは行かないまでもおなかを抱えて笑った美優さんは俺の方を見てにかりと笑った。
『たまにはこんなお揃いもいいかもね。』
そういうと美優さんは缶のプルタブを開け、ミルクティーをこくりと飲み込む。
やっぱり美優さんは笑ってる方がいいな。
外を見れば快晴。
色づく木々が
秋の始まりを告げる。
end