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ねこわん‼︎【HQ】

第15章 2人(?)ドタバタクリスマス!中編!




合宿2日目。
アラームで目覚めれば、隣にはリエーフが幸せそうな顔をしてすやすやと眠っている。
何度言っても部屋に戻らないリエーフに降参して、けんまに連絡すれば、「明日寝坊しないでね?」と、何を心配しているのか不安になるお言葉を頂いた。
さすがにそんなヘマはしないよ…けんま…

ーーーーーー

朝食の時間、部屋に置いて言ったリエーフに「なんで起こしてくれないんですかー‼︎」と食堂の入り口で叫ばれ、恥ずかしいのなんのって…


でも…1番恥ずかしかったのは、調理中じりじりと痛む手先が昨日の行為を思い出させる、ということ。
おかげで「この時間までには調理を完成させる!」と思っていた時間を大幅にすぎてしまった…

そのためみんなが体育館に行ったあとひとり遅い朝ごはんを食べていると、きい、と食堂の入り口が開いた。

「美優さん?」

顔を出したのはリエーフ。
…今は練習時間のはずだ。
なぜ、リエーフが食堂に来たのか…
それを問えば、「突き指しちゃって…」とリエーフは苦笑い。
指を見てあげれば大したことはなく、アイシングをリエーフに手渡すとリエーフはふにゃりと笑った。

指関節を冷やすリエーフを見ながら急いで食事を終わらせる。
リエーフからは「お昼のご飯は何か」とか、「今日はおやつはあるか」などは聞かれたけれど、肝心の昨日のことは聞いてこない。

気まぐれだったのかな、なんて思いながらテーピングを巻いてあげれば、リエーフはお礼を言いながら嬉しそうに食堂から出て行く。

「あ、そうだ。」

忘れ物かな?なんて食堂の入り口を振り向くと、リエーフが私に向かって歩いてくる。

『どうしたの?リエーフ』

声をかけると、リエーフは私の手を取り手の甲にふわり、と唇を乗せる。

ぢりり
とした痛みが手先に起こり慌てて手を引こうとすると、ぎらり、翡翠のような瞳が私を射抜く。

「俺のこと、ちゃんと思い出しました?」

痛む手が、
昨日を思いださせる。

『おもいださ…ない…』

恥ずかしくてそっぽを向けば、ちうっと音を立て吸われる指先。

「嘘つき。」

そう笑う顔は、私にしか見せないオトコの顔で
ぞくり、と
身体が疼いた。

「家に帰ったら…ね?」

そんな私を放置して、リエーフは体育館に戻ってしまう。



昨日から放置されてばかりの身体が疼いて、

仕事にならない。
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