第9章 7Q
そんなの…選択肢は一つ。そんな事、灰崎がよく知ってるはずだ。
灰崎が足を振り上げる。
(((ガッ!
『ぐぅ…』
灰崎の足は俺のお腹に、クリーンヒットした。
灰「ま、そのまま蹲っとけよ。そーしたら、女だっていづれ助けに来た奴にバレるだろ?」
そういって、灰崎は体育倉庫を出て行った。
『はぁ…どーすんだろ……』
何か…もうヤダ。
腹痛いし、灰崎に裏切られたし…
…裏切られた?
もし僕が”女”だって言ったら、裏切った事になる、のか…。
…ごめんなさい。
ただ、バスケを、みんなとしたかっただけなんだ…
俺は隅に蹲って泣いた。
泣いてもどうにもなんないのに。