第8章 デート編 カラ松の温泉旅行
カラ松視点
ブラザー達が部屋でくつろぐ中、オレは一人、旅行雑誌を読み耽っていた。
すると突然、おそ松がオレの雑誌を足の指で器用に挟み奪っていく。
「お前、さっきからなーにこんなん眺めてんのー?」
「フッ、気になるか…?」
「あー、そういう意味深な感じの含み笑いして、相手から聞かれるの待つ感じとかないわ〜」
「え、えぇっ!?そんなつもりじゃ!」
おそ松は雑誌を奪うと、そのまま読み始めた。
「ねーねー、チョロ松ー」
「…何?」
「旅行行かない?熱海とかどうよ!秘○館行きたーい!」
そう言うと、チョロ松に向かってまた器用に足の指で雑誌を掴み、足を伸ばして見せている。
「あのさ、仕事探そうよ?この間ハロワ行ったっきり、パチンコと競馬通いとかありえないって…そんなんだから童貞なんだよ」
「はぁっ?お前も童貞オナニストだろーがっ!!」
「オナニストとかゆうなっ!!」
(童貞…懐かしい響きだ…)
ブラザー達が口論を繰り広げる中、オレは主と初めて繋がった夜を思い返した。