第6章 私の元気の源6
遠征かー
そんな事を思っていると右薬指をやらかした
『いッ!!!』
「大丈夫!?」
「さん!?」
『最悪、これやったかもしれない』
真っ青になる薬指に当の本人は痛みはあったがわりと冷静だったが回りは大慌てだった
『そんな大事じゃないよ』
「とりあえず医務室!!!」
『ごめん』
サブ体育館が騒がしくなった事に気付いた男子たちも様子を伺いにやってきた
木兎「どうしたー?」
「さんが指痛めちゃって」
木兎「まじで?」
「結構腫れてたからもしかしたら、って木兎さん?」
女子が話しているの聞かず木兎は走って消えていた
医務室に来て指の状況を説明していると背後から勢いよく開けられた扉に先生とはびくついた
『光太郎も怪我?』
木兎「な訳ないだろ、大丈夫か?痛いか?どこやったんだ?」
『大丈夫、ちょっとした打撲』
“ほらね”と見せると真っ青の指に木兎は顔をしかめた
そしてそっとの手を取るとため息を吐いた
木兎「良かった骨折とかじゃなくて・・」
『心配しすぎ、別に光太郎にトス上げる訳じゃないんだから気にしなくても』
木兎「俺はお前が傷つくのを見たくないだけ」
『こ・・こうたろう』
ハッと気付いた木兎は手を放すと苦笑いしていた
木兎「悪い、赤葦に怒られるな」
『そ・・そんな私は「さん!」』
『赤葦』
赤葦「聞きました、大丈夫ですか?」
『うん、大丈夫だよ、打撲しただけ、とりあえず今日は病院行ってくるから帰るね』
赤葦「はい・・」
『2人ともありがとう、ほら練習に戻りなさい』
二人にそういうと笑顔で医務室から追い出した
その一連の流れを見ていた先生は“青春だねー”と喜んでいた