第7章 殿下!
ファランギースは里奈に話しかけた
「お主がはやくダリューン卿に思いを伝えたらどうじゃ?」
「え‥でもダリューンは私なんて‥」
「里奈は思い込みすぎなんだよ」
「そうなのかな‥」
里奈は自信がない
「殿下!ここらで休みましょう。まもなく夜になります」
「そうだな‥」
里奈はリーフにもういちど触れた
「嫌がられてるようじゃな」
「う‥」
「里奈」
里奈はアルスラーンに振り返った
「歌をきかせてくれないか?」
「歌?」
アルスラーンは頷いた
「ギーヴに演奏してもらったほうが歌いやすいか?」
「演奏なくても大丈夫だけど」
「里奈殿!ひいてあげますぞ?」
「じゃあおねがいします」